プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「うちの二年生エースの調子が良かったからね。
あいつ、一冬でだいぶ力つけたよ」


春の甲子園では、背番号一をつけてたうちの弟。

わざと裕貴の名前を呼ばずに、秀はニヤニヤしながら二年生エースの部分を強調してきた。


毎日家でも会ってる自分の弟の話を人から聞くのも変な感じだけど、実際あいつの投球を見る機会なんてないし、テレビで見てびっくりした。

秀の言うように秋の大会の時よりもストレートの威力も上がってたし、変化球のキレも増してたから。


「みたいだね。
二番手の三年生のピッチャーも良かったね」

「うん、うちは投手層厚いから。
ついでに三番手もいいし、後輩の一二年にも伸びそうなやつがたくさんいるよ」


仮にエースを攻略できたとしても、タイプの違ううえにエースとほとんど変わらない実力を持つ二番手もいる。

さらにその後を三番手四番手と控えている。

野手の守りも堅いし、銀月館、隙が無さすぎてイヤミ。
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