プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
今日抱きしめられた時、キス、されるのかと思った。

そのすぐあとに友だちって言われたし、そんなわけないんだけど。でも、あのとき.......。


......あー!もう嫌!

甲子園が終わったら、あたしには愛する人と輝かしい未来が待ってるっていうのに、なんで今になってこんな、別れた男のことばっか考えなきゃいけないんだろ。

好きでも嫌いでも、いつでも一輝くんばっかりな自分に嫌気がさす。





「おかえり」


一人モヤモヤしながら、お守り作りに励んでいると、ブレザーを着た弟が帰ってきたので、声をかける。

時計を見たらすでに8時過ぎ。

裕貴たちのとこのが練習時間が長いってのもあるけど、それと学校の距離が星が丘より遠いのもあって、あたしよりもいつも帰りが遅い。


「ただいま。
お前だけ?母さんたちは?」

「ママは実家の用事で、今日はおばーちゃんちに泊まり。
パパは仕事でトラブルがあったから遅くなるって。もしかしたら帰れないかもって言ってたけど」

「......ふーん。
先風呂入ってくる」


ママたちがいない理由を説明すると、さっさとリビングを出ていった弟に生返事を返しながら、再び作業を続行した。







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