プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
そう自分を納得させたところで、投球練習を終えた一輝くんとみのるが部室に戻ってきた。


「どうかしたの?」


何やら浮かない顔の二人に声をかけると、一輝くんがあたしと敦士以外に部室に人がいないのを見ると、やっぱり浮かない顔で口を開いた。


「実先輩の調子が悪かけん、理由を聞いても教えてくれんとです」

「ああ?どうしたんだよ?腹の調子でも悪いのか?」

「そんなんじゃないよ、ただちょっとショックなことがあってモチベーションが上がらないんだ」


口をはさんだ敦士にうつむいたまま答える、部活中はコンタクトのみのる。


「何よ?ショックなことって?
失恋したとか?」


何気なく言った一言で、サッと顔色を変えたみのるに、この場にいる誰もが、ああそうなんだ、と悟った。


「マジか。女にフラれたくらいで落ち込んでのかよ。
本気でお前メンドーな.....」

「敦士!
で?何?彼女と別れたの?
みのる、あたしで良かったら話聞くけど?」


よけいなことを言おうとした茶髪パーマをにらんでから、立ったままのみのるに椅子に座るよう促した。
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