距離感
距離感
僕は地元の商店街を、自転車を引きながら歩いていた。


さっきから降ったり止んだりしている雨は、アスファルトを黒く染めている。


夕立とも普通の雨とも取れる雨に少しだけイライラしながら、水溜りを跳ね上げる、今朝降ろしたばかりの新しいスニーカーの靴先を見ていた。


僕の斜め後ろには、普段あまり話したことのないクラスメートが、下を向きながらとぼとぼとついて来ていた。
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