シュールな関係
「それなら・・・

一之瀬さんのお見合い話は消えたんですよね!?


おめでとうございます!!


では 

わたしのお役目は無事に終了ってことですよね!?」



もしかして…わたし成功してたの?



恐る恐る聞いたところ

高級ブティックの返品もしなくていいって言ってくれた。



ここも一之瀬さんのおごりと聞き



不安要素が一気に解決!


意気消沈だったわたしが復活の兆しが見える。



「なんだか食欲がわいてきたわ!


鰻食べちゃお~と♪」


単純なわたし。



「おまえ聞いてるか?



父がゆっくり『お前に会わせろ』って言ってるけど」



思い出したくない話題にふれられ


また考えたくない現実に引き戻される・・・



「え~~~

もういいじゃないですかぁ


わたしなりに頑張りましたよ!!


もう無理です!!



他に代理を作ってくださいよ~」


両親と一度顔を合わせてるから

代理なんて屁理屈だってことぐらい解るけど



正直、あんな超ド級の豪邸に入れられて

山の手グループのご子息と聞かされちゃーねぇ
 


一之瀬さんは最上級な位置にいて

あたしは最下位


この天地の差だからこそ 身分の差を感るし、

今後どう対応したらいいかわからない。



自分のポジションが分かった上だからこそ

一之瀬さんの偽恋人


それに延長に突入するにはもう降参!!

ギブアップです。



どうかここで許してもらえないか!?





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