シュールな関係
奈緒がナゼここにいて、

一磨を叩いているか見当もつかねぇ。




突っ立ってんじゃねーだろ!?

奈緒を追いかけろよ俺っ!




一瞬呆然となりワンテンポ遅れの判断で

踵をかえて追いかける俺を派手なネイルが腕をつかみ


「大和、行かないで」とさらに抱き付いている


「うげっ お前ウザすぎだろ!?」


女の身体を跳ねつけるように離し、奈緒を追いかけた。



「奈緒!」


左右を振り返るが人混みにかき消されて奈緒の姿が

もう何処だかわからねぇ


どんな服着てたっけ?

目印さえ分からずとにかく駅方面に向かって走り出す。



店の外はネオンにクラックション、雑音がうるさく耳にまとわりつく。




結局奈緒を見つけることが出来ず苛立ちをつのらせ『ブランドール』に戻ると

一磨がモデルの女と並んで飲んでいる。


薔薇色に頬を染めたモデルの女はすっかり一磨の魅力に取りつかれたようだ。



「一磨・・・

お前一体奈緒に何をした?」


俺の顔からはいつもの慣れあいの冗談も笑みの欠片もない。


「ねぇ 一磨も飲みましょうよ」

腕をつかみ座らせようと空気の読めないバカ女の振る舞いを憮然と振り払う。



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