シュールな関係
外の雨は止むことを知らないように

バラバラと激しい音立てて車を叩きつける。


景色も水しぶきに遮ぎられて

車窓に不安そうにしている俺が映っている。



奈緒を解放した方が…

コイツにとっては幸せなのだろうか?


俺は奈緒の事を、どれだけ好きなのだろうか?




友人として…後輩として…

恋人として…俺の心にはどう映っているんだろう


俺の腕の中に安心しきってもたれ、身を預ける奈緒を見ると

愛おしい感情が出てくる。


手放したくない、必要なのは替え玉としてだけじゃない



眠る奈緒の頬に手を触れ…考える。

コイツは俺の事をどう思っているのだろう?


俺には先輩以上、恋人未満って言ってたが

可能性はなきに非ずか…


だが、今日も俺とはキッパリ縁を切るって言ったよな?


口グセになりつつのセリフなのか、本心なのか奈緒の真意が見えない。 



ギュッとキツく抱き締め、奈緒の青白い顔を

温めるように頬と頬を重ねる。


俺の手は震えていた…


病弱だった若菜と奈緒が重なる…



薄く…もろく…簡単に壊れてしまいそうな

ガラスのように繊細な若菜と…


今の奈緒の姿が 若菜と…重なる

若菜はもういない…


くそっ 
目を瞑り抱きしめる身体に力が入り、唇を噛みしめる。



俺の顔が窓に歪んで映っているに違いねぇ



こいつは若菜じゃねぇ、神崎奈緒だ!

どうして若菜と…重なってしまうんだ

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