シュールな関係
「でもわたしのドレスもシミになるから

手伝ってもらえない?」


「どうしてわたくしが?

あなたがワインを溢したのでしょう?

全部あなたがしなさいよ」


呆れるわと、拒絶反応を見せるように言葉を跳ねつける



わたしも早く拭きたいのに…

でも、ここで問題を大きくしたら一之瀬さんに迷惑がかかるんだ…

そう思いながら彼女のドレスを優先する。

「もういいでしょ?」


「ダメよ もっと綺麗にしなさいよ」

「だけど応急処置にも限界があるし…」


彼女は後ろで紅茶を飲みながら

焦ることもなく自分で取る訳でもなく…

わたしが終わらないように見張りながら

何度もわたしを罵ってる感じがする。



「もうこんな時間だわ

さぁ 着替えましょう」

と手に取るのは別のドレス

華やかなオレンジのドレスがもう既にここに用意して

ネイビーのドレスは着る気はさらさらないようだ。


「これ…着られないのですか?」


「そうよ それが?

染み付きのドレスなんで切る気ないわ」

始めからそのつもりだと当たり前に答える



『麗華さま 災難ですわね』

『本当に残念ですこと』



それにわたし達が来た時は

二人だったのに

さらにお嬢様が5人に増えて


それも物色擦るようにわたしを周りを囲んで来る。




見物…?


野次馬…?


お仲間?




悪魔の仮面をかぶったお嬢様集団でやつですか…。


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