シュールな関係
わたしは今まで突っ走って生きてきた。


「恋は突然って言うけれど

わたしが大和に舞い降りるなんてね」


「お前は俺の運命の相手だからな

絶対にセフレなんかじゃねーからな!」


そう言ってまた強く体を抱いた。



親に捨てられた時に愛されることを捨てた感情…


大きな愛情に包まれるように

大和に抱きしめられ

手や身体…触れ合う肌…

すべてに熱が増していく




「これ以上、俺から逃がさないからな」



ニヤリと大和らしい笑みを見せると同時に

熱い唇が押し付けられる。



「んっ… っ…」


薄く開いた口から

熱い吐息が吹き込められ舌が奥に入ってくる

初めてじゃないのに

呼吸困難になりそうになる。




「奈緒の反応 可愛すぎ!」



言い返す暇も与えられず


何度も角度を変えて

繰り返される激しいキスに…

わたしの身体がとろけそうになる



「…ん!… …ンッツ!」




ずっとそばに居たい…



大和のことが好き…




「傍に居て…いいんだよね?」




大和が私の涙を拭こうとして



頬に手を重ねると…



涙が泉のように溢れ出して…



止まらない…。





夢の世界なら このまま

冷めないでいて欲しい…



「泣かないようにしても…




もう涙がーーー…止まらない… 


グジュ


大和に涙腺破壊されたぁ… ヒック」





「俺の前でならこれからいつでも

泣いていいんだからな」






そう言うと―――…



再び強く抱き締められて唇をゆっくりと塞がれた。




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