生徒会長が私を好きな理由
「み、見てないよ!?何にも見てないからな??」

「ちょっと久しぶりに白学の噴水でも見てみようかなーと思ってっ」


家族が私達の事を覗き見していた事を知り、悠生の表情が一変する。眉間にシワを寄せて鬼のような顔…生徒会長の時のように怖い顔をしていた。

私はというと見られていた事実に恥ずかしくなり、ただ顔を赤くして俯くしかない。





「怒んなよ、な?バッチ作る時にいい職人紹介してやっただろ?」

「ママも悠生の成長が見たかったのよ~」


穴があったら入りたい気分になりながら、悠生が怒り出すんじゃないかとハラハラしている私。すると悠生は以外にも私の手を握りしめて来た。





「逃げるぞ」

「え…」


そう言うと、悠生は私の手を引いてフロアから走り出した。お母さんやお兄さん達…ボディーガードや白学の生徒達をすり抜けていく…

悠生は時々私の方を振り返ると、優しく見守ってくれているようにほほ笑みかけてくれて私は悠生の手をぎゅっと握り返した。






「…ここまで来れば平気だろ」


気がつくと白学の外の門の辺りまで来ていて、まだ後夜祭中だからか周りには人っ子一人いない。




「やっぱりパーティーなんてつまらないな。これからどこか行くか…」

「うん…あ、ちょっと待って」


門の前でそんな話をしていたら、悠生のお母さんから貰ったパーティーバックに入れていたスマホが鳴り、ゴソゴソと出したその時……






ドーーーーーーンっ………



突然大きな音が聞こえ振り返ると、白学の後ろ辺りから花火が上がっている。私はスマホを持つ手が止まり、目の前に上がる花火に目を奪われた。
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