男子と会話はできません
小さな男の子が顔を出した。わたしを見て驚いて、一度閉めた。
びっくりして、気が抜けた。
「女がいるー」「えーっ?女―?」という声がすると、また確認するかのように扉が開いた。
今度はひとりからふたりに増えていた。
「女ー?」「本当だブラジャーしてるー」と言うと、また扉を閉めた。
ブラジャーって……しまった油断してた。思い切り見られた。
ていうか男か女じゃない判断ってそこ?
確かに胸はAダッシュだけども。
また来るかもしれないと手早く着替えを済ませた。
トントンと扉がノックされた。
「は……はいっ!」
隼人くんだった。
「入るよ」
「どうぞ」
その手にはトレイがあって「ごめん、うちの弟来たでしょ?」と罰悪そうな顔で言った。
「うん」
「下で女、女騒いでたから、ごめんね。しかも着替えてるとこに」
なんで知ってるんだろうって思ったけど、女の他にブラジャーって騒いでいたに違いない。恥ずかしすぎて訊けなかった。