夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~
「……って文化祭の準備だっけ」


周りを見渡せば水中でボールが飛び交っていた。
いつもの部活ではあり得ない光景だ。


「真希ちゃん!こっち来て!!」

「はーい!」


部長に呼ばれて私は急いで近付く。


「はい!これチーム表ね!!」

「チーム……?」


ああ、文化祭でやる水球のか。
部長に渡された紙に目を向けながら1人で頷く。
なるほど水泳部が2チームに分かれて試合をするのね。
なになに?
よく見れば同じチームの場所に見慣れた名前が2つ並んでいた。


「……何で高岡くんと一緒のチームなの!?」

「ああ?文句あるのか?」


私が叫べばいつの間にか後ろにいた高岡くんに頭を叩かれる。


「文句って言うか、スパルタそうだなって……」


高岡くんは根っからの負けず嫌いだ。
だから練習が激しそう。
そう思っていれば悪魔の様な笑みが目に入った。


「当たり前だろ!!やるからには勝つ!!」


拳を握りしめながら震える高岡くん。
武者震いをするくらいに気合いが入っているみたいだ。
熱すぎてついていけない。
そう思いながら苦笑いを浮かべた。


「高岡&高瀬コンビには期待してるよ~!」


部長は満面な笑みで私たちの肩を叩く。
部長も同じチームか。
よかった、冷静な部長がいてくれれば少しは気が楽だ。

って言うか、高岡くんとコンビとか。


「暑苦しくて無理です!!」

「高瀬……」


思わず出た本音。
横から聞こえてきた低い声に、ワザとらしく口を塞ぐ真似をした。
その数秒後、高岡くんは私の頭を両手でグリグリとする。


「痛い!!」

「お前が悪い!!」


本当の事を言っただけなのに何故こんな目に合うのだ。
そう思いながらも、じゃれ合っていれば、優しい声が向けられた。
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