夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~
「……せい……蒼井先生!!」
「は、はい」
驚いて上を見上げれば白髪交じりのオジイさん先生が目に映った。
この人は僕が勤めている小学校の校長先生だ。
厳しいと有名で僕もこってりと絞られている。
思わず姿勢を正せば校長先生はタメ息を吐きながら僕のデスクをトントンと指で叩く。
「何をボーッとしているんですか?
もうすぐ帰りの会が始まりますよ!」
「は……はい」
「全く最近の若い先生は……」
校長先生の小言を聞き流しながら準備をする。
少し古びた校舎も、デスクも、もうすっかりと慣れた。
僕がこの学校に来て1年と半年以上が過ぎた。
小さな島の小さな学校。
8月の今は夏休みだけど今日は登校日で生徒たちも学校に来ていた。
自然が豊かなこの島はのんびりとしていて僕にはあっているのかもしれない。
そう思うけれど、心に思い浮かべるのはいつだって高瀬さんの事だった。
今頃キミは高校3年生になっているんですね。
彼女を思い出すと、口元が緩んでしまう。
高瀬さんは僕の大切な人だ。
僕が愛する最後の女性。
きっとキミはすぐに誰かを好きになって僕を忘れてしまう。
もしかしたら、もう違う人のモノへとなっているかもしれない。
だけどそれでいいんです。
僕はキミを幸せに出来る様な人間じゃないから。
キミを傷つける事しか出来ないから。
だけど、好きでいさせてください。
他には何も望まないから。
そっと心で呟き目を閉じれば、職員室の古びたテレビが僕の愛おしい人の名前を出した。
【では、続いては高瀬 真希さんの密着VTRにまいります】
反射的にテレビを見れば、満面な笑みの彼女が目に映った。
「は、はい」
驚いて上を見上げれば白髪交じりのオジイさん先生が目に映った。
この人は僕が勤めている小学校の校長先生だ。
厳しいと有名で僕もこってりと絞られている。
思わず姿勢を正せば校長先生はタメ息を吐きながら僕のデスクをトントンと指で叩く。
「何をボーッとしているんですか?
もうすぐ帰りの会が始まりますよ!」
「は……はい」
「全く最近の若い先生は……」
校長先生の小言を聞き流しながら準備をする。
少し古びた校舎も、デスクも、もうすっかりと慣れた。
僕がこの学校に来て1年と半年以上が過ぎた。
小さな島の小さな学校。
8月の今は夏休みだけど今日は登校日で生徒たちも学校に来ていた。
自然が豊かなこの島はのんびりとしていて僕にはあっているのかもしれない。
そう思うけれど、心に思い浮かべるのはいつだって高瀬さんの事だった。
今頃キミは高校3年生になっているんですね。
彼女を思い出すと、口元が緩んでしまう。
高瀬さんは僕の大切な人だ。
僕が愛する最後の女性。
きっとキミはすぐに誰かを好きになって僕を忘れてしまう。
もしかしたら、もう違う人のモノへとなっているかもしれない。
だけどそれでいいんです。
僕はキミを幸せに出来る様な人間じゃないから。
キミを傷つける事しか出来ないから。
だけど、好きでいさせてください。
他には何も望まないから。
そっと心で呟き目を閉じれば、職員室の古びたテレビが僕の愛おしい人の名前を出した。
【では、続いては高瀬 真希さんの密着VTRにまいります】
反射的にテレビを見れば、満面な笑みの彼女が目に映った。