ターゲット
隣のクラスの友達の元へ、教科書を返しに行き、翔太くんの彼女が席に座っていたことに気づいた。
あの大量に被っていたチョークの粉は、跡形もなく黒の制服になっていた。
しかし、髪の毛は濡れて制服も湿ってるように見えた。
「ねぇ、朝何があったの?」
友達は私に聞いた。
「翔太くんの彼女のこと…?」
「うん」
「朝、杏珠ちゃん達に…イジめられてた。
いつ、帰って来た?」
「2時間目の途中。さっきまで、泣いてたんだ。」
「そうなんだ…。」
なら、翔太くんはどこに行ったんだろ。
「私、あのこと友達なんだ。でも聞けなくて。」
「じゃあ、行ってきてあげて。
話は聞かずにね!」
私は「じゃあね。」と自分のクラスへ戻る。