アイドル君と私


「なんか…今日色々聞いちゃったみたいだったから、少しとまどってる?」


「……はいっ」


「咲ちゃん、Retの1stアルバムにね?“Family…”って曲があるんだけど…」


「えっ…?“Family”?」


「うんっ…その曲、廉が作詞してて、多分…母のこと書いてるんだよね?」


「……そうなんですか?ごめんなさいっ…私、知らなくって」


「ううん、私もマネージャーさんから聞いたのっ」


「えっ…?」


「廉がね?その曲の時、なかなか歌えずにレコーディングが進まなかったって…」


「そう…だったんですか?」


「でも廉は辛くても、形にして届けたいからって…」


「……っ」


廉くん、
本当は凄く辛かったはずなのに…。


「でも、あれ以来かな?」


「えっ…?」


「廉は強くなったよ、Retの仕事が忙しくなっていってるのもあるしね―」



< 343 / 545 >

この作品をシェア

pagetop