アイドル君と私


「あっ、時間ですか?」


『あ―うん』


「頑張って下さいね?」


『うん、ありがとう』


「いえ、それじゃ…」


そう言って咲が電話を切ろうとした時、


『…待って!』


「…えっ?…はい?」


『あのさっ…ドラマの撮影終わったら、見てみたいな?』


「えっ…?」


『その星空…』


「……えっ?」


『あっ、だから…案内して欲しいな?星野さんの知ってる星空…俺も見てみたいな?』


「……えっ…と…」


え…。


ええっ?


ええっ――!!??


そ…それって、うちの地元案内するってこと!?


「いや…でも、本当に何もない町だしっ…」


そんな所に白石廉が行ったって…きっと退屈じゃ…?


『いいよ?その方が…』


「えっ…けど…」



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