アイドル君と私


『それに…』


「えっ…?」


『星野さんとも、もう少しゆっくり話したいし…』


「えっ……」


どうしよう…?


でも、


「…わたし……」


咲が言いかけた時、


『あっ!ゴメン!時間だった、じゃあ…またドラマ終わったらその話しよう?』


「あっ、はい…」


そして、二人は電話を切った。


私…。


“私も”って、言いそうになった?


「はぁ―…落ち着こう」


携帯を置いて、私はお風呂に向かった。


もしかしたら、嬉しい気持ちが広がってるのかも…?


でも、


この時、私はまだ事の重大さを分かっていなかったんだ…。



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