三回目のデート


「あ、あった!あのベンチですよね?」


 広場の回りにあるベンチ。

 全然変わってない。

 色は塗り替えられてるけど、位置はそのまんま。

 広場の方では、小学生の男の子達がサッカーをしていたり、家族が犬とたわむれていたりと、先輩しかいなかったあの時の公園とは雰囲気が違った。

 先輩は、ベンチのそばに着くなり腰を掛けた。


「……アハハッ、確かにここだった。俺がずっと座ってたとこ」

「で、私と花ちゃんが……ここに座ったんですよね?」


 私も、花ちゃんと座ったベンチに腰を掛けた。

 顔を見合わすと、お互い照れ笑いをした。

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