三回目のデート
第二話 デート前日・その二

後藤崇

*


 俺は部屋で一人、テーブルに向かって頬杖をついてた。


「はぁ~……」


 映見との電話が終わった後も、スマホをボンヤリと見つめながら、甘い余韻に浸っていた。

 電話なのに……会ってる時と同じぐらい、気持ちが高ぶりっぱなしだった。

 映見の、あの落ち着いた声を聞くと……なおさらだった。


「俺……今日、眠れるだろうか……」


 眠れなくても、眠らないといけないんだ。

 明日は映見に、『あの』サプライズをするんだから。

 早めに寝て、体調を整えないと……。

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