感情方程式。
向かっている途中、何か本のような物で頭を叩かれた。
突然のことでイラついた私は叩いて来た本人を睨んだ。

「おっと……」
「何だ。先生か。」
「何だって…お前それは酷すぎるだろう。」

困った顔をされてしまった。
何気痛かったから仕方あるまい…。
そのまま教室に入った瞬間、死角となる本棚に連れ込まれた。


「先生どうしたの…。」
「んー。」

スーツのポケットに手を突っ込みながら立ち尽くしている。
考え事をしている様だけれども、何か様子がおかしい。


「ごめん、今だけ抱き締めてていい?」


私の返事を聞かずに腕の中に収めた。
ますます訳がわからない。
表情を伺うと、疲れた様子だった。

「ねぇ…せんせ……」
「いやぁ、恋愛って難しいよねー」
「…突然何なの。」

今日は突然の出来事が多すぎる。
てか彼女居たの?まぁ、居そうな雰囲気はあるけれど…
このままではだめだと思ってはいたが、私はされるがままでいた。
ちょっと強くて苦しいのが気になるが…まぁ、仕方ない……。


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