イジワルな君と私との恋愛事情

中臣くんside

俺が、春名先輩に『告白』して、数日が過ぎた。

なぜか、その日、俺と、雪と、春名先輩と、そして、瑠璃さん。

この四人が集まっていた。

呼びかけは、瑠璃さんで、『四人で遊ぼう』というものだった。

なぜなのか、全然、俺は分からなかった……。

瑠璃さんは、春名先輩を『好き』なのだから、二人っきりで会えばよかったのだ。

なぜ、この四人なのか?

雪は、不機嫌MAXになってくるし、俺はといえば、隣に座っている、春名先輩が気になって、ドキドキしっぱなしだし……。

春名先輩と瑠璃さんは、仲良さそうに喋ってる。

前よりもかなり胸が痛む。

やっぱり、この二人のこんな姿は見たくなかったな……。

春名先輩……。

こんなことなら、潔くフってくれたらよかったのに……。

何で、『考えさせてくれないか?』なんて、もったいないぶるような、期待させるようなことを言ったんだよ……。

春名先輩の態度は、今まで通り、変わらない。

俺もいつものように振る舞っているつもりだった。

だけど、春名先輩が近づく度に、ドキドキが前以上に増して、落ち着かないでいる。

すると、急に瑠璃さんが、

「梶。私、買いたい物があるの。一緒について来てよ。」

そう言った。

雪は、不機嫌MAXだったから、この状態から、解放されると思い、文句を言うことなく、ついて行ってしまった。

部屋の中には、俺と春名先輩の二人っきり。

俺は、もうドキドキが止まらない……。

高鳴る胸を抑えることができなかった。

その時、春名先輩が、いきなり切り出してきた。

「彰吾、この前の返事だけどな……。」

「…はっ、はい!」

そう返事した俺は、もう自分の表情は、きっと真っ赤になってるに違いない……。

そう思った……。

春名先輩は、俺のそんな顔をジッと見つめて、クスリッと笑うと、爆弾発言をした。

「彰吾って、意外とかわいいんだな。」

俺は、その一言を聞いただけで、顔から、火が
吹きそうに、さらに真っ赤になった。

「…はっ、春名先輩!?俺のこと、からかってます?」

俺は、真っ赤な顔のまま、少し怒ったような口調で、春名先輩にそう聞いた。

すると、春名先輩は、急に声を出して、笑い出した。

春名先輩が、こんな風に笑うの初めて見たかも……。

ちょっと、新鮮な気分……。

俺が、そう思った時だった。

ひとしきり、笑い終わった後、春名先輩はこう言った。

「彰吾。俺と付き合わないか?」





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