ゴールデン☆キャット
車はナビ通りに進んで行き、マンションの車寄せで止まった。



「え…本当にここ?」

「うん、ここ」

「あいつすげーとこ住んでんのな」



琴ちゃんと蒼は口を開けて驚いてた。


そうなるよね。


私も未だに信じられない。


こんなところに住んでるような人と付き合ってるなんて……。


尊にメールで着いたよと連絡した。


私たちの車の前に見るからに高級そうな黒塗りの車が止まった。


運転手さんは降りるとすぐさま助手席のドアを開けた。


おー…映画のワンシーンみたい。



「あのドレスキャリーの新作!!」



女性の着ている黒のドレスを見るなり、琴ちゃんのテンションが上がった。


琴ちゃんは将来ファッション誌の編集の仕事がしたいらしく、ファッションや流行に凄く詳しい。


あれ?


もしかして……。


慌てて車を降りた。



「あれ? みのりちゃん?」

「お、おはようございます!」



やっぱり美月さんだった。


美月さんはかけていたサングラスを外すと、ニコッと笑った。


いつ見ても綺麗。





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