ゴールデン☆キャット
村雨(むらさめ)さんが立ち上がって睨み合いになった。


相手は派手グループでこっちは一人だけど、こればっかりは譲れない。



「許さないって何? あんたの許しとかいらないんだけど?」

「マジそれー。 『許さない。』とかマジ顔ってウケるんですけど〜。」

「あんま喋んない方がいいと思うよ? 馬鹿っぽさが際立つから。 ってごめん、馬鹿だからいいのか。」

「援交女が調子に乗ってんじゃねーよ!!」



掴みかかられて咄嗟に私も村雨さんを掴み返した。


掴み合いになり、一気にわけの分からない感じになった。


髪の毛を掴めば掴み返す。


引っ叩けば引っ叩き返す。


外野の煩い声も段々と聞こえなくなるくらい興奮して、自分がどうなっているのかも分からなかった。



「はーい、すとぉーっぷ。」



その声は驚くくらい綺麗に耳に入ってきて、ハッとなると同時にお腹に腕が回された。



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