イケメン王子先輩と私。

「えっ、……は!?」


「……じゃあな」


「あっ……、ちょっと待って!」


私は靴を履いて帰ろうとしている結城先輩の腕を引っ張り、引き止めた。


「あ、あのさ……私の友達の奏が先輩に紹介してっていってたから今度、紹介したいんだけど……」


「あぁ、いいけど。じゃあちょっと携帯貸せ」


「え? うん、わかった」


私は携帯を鞄から出して結城先輩に渡した。数分後、用が済んだからか私に携帯を返した。


「じゃあ後でメールするから。アドレス変えんなよ。あと、俺のアドレス奏ってヤツ以外に教えんじゃねぇよ。じゃあな」


そういって結城先輩は帰っていった。私は数分後に家に帰って夕食を食べ終わり、自分の部屋にいって奏にメールをした。


【結城先輩と同じ委員会になっちゃった……。でも、先輩のアドレス直接貰えたよ。……他の人には教えるな、だって】


【いいなー、王子と同じ委員会だなんて羨ましすぎる〜!! 雫ありがとう! 絶対他の人に教えないから(`・ω・´)】


奏とのメールが終わり、ベッドに寝っ転がった。……ていうか、なんだったんだろう。『絶対に好きっていわせてやる』って……。学校中の女子をメロメロにさせようとしてるの?……そんなことを考えていると、また携帯が震えだした。画面を見てみると、


「……え? なんで……」


そこには【結城霰】と映されていた。……あ、もしかして『後でメールする』って、こういうこと!?メールの内容を見てみると、【メール届いてるか?】と書かれていた。


【うん、届いてる。奏からメールきた?】


【あぁ、きた。明日校門の前に7:50にいろ】


【うん、わかった。おやすみ】


……7:50に校門の前……?なんでだろう。まぁいっか。私はベッドに入って寝た。





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