この平凡から抜け出したの





広い敷地に家が1件たっていた。

のどかな場所で、馬や羊がいる。
近くには湖もあり快適そうな家の
ドアをノックする。


「はい?どちらさっ…。」


『やぁ…久しぶり、ダヴィー。』


「おぉー!アス!久しぶりー元気してたかー?!」



二人ともが握手とはぐをしてから
ダヴィーさんが私をみた。


「お前、少女趣味が…。」

『ちがうっ!少女趣味などではない!
ダヴィー見れば分かるだろう?!』



「ははっジョークだよ
この少女はイブの器だね?」


そう言うと私の前に来て跪き
手をとってから


「お目にかかれ光栄です
私の名は、ダヴィー・エイブラと申します
以後お見知りおきを。」


チュッと手の甲にキスされた。

えっ何このイケメン…。
顔が熱くなるのがわかった。


「あっ…えっと私はキリカといいます
よろしくです…。」


『挨拶は済んだだろう、早くレディから
手を離したまえ。』



そう言うとダヴィーさんは立って、


「嫉妬深いなーアスは。」




なんて言って、私達を家の中へ招き入れた




家の中はとても綺麗で、整理整頓がきちんと施された部屋だった。

アスは遠慮なく入り上着を椅子にかけ、
座った。


ぼーっと私が突っ立っているとダヴィー
さんは、ほらくつろいでってと椅子を用意してくれた。






「いやーアストラスがこんな可愛いく可憐な少女を連れてくるとはねー
しかもイブの器。」

キリカのほうを見て微笑むダヴィー。


『今日は話に来ただけではない。頼みたいことがあってね…。』


アストラスは真剣な声色で言った。



「あーあれね多分そろそろ来るだろう
と思って作っておいたよ。」

『準備がいいな。』



そう言うとダヴィーさんは奥の部屋へ行き
ゴソゴソと何が持ってきた。


「はい、これ。」


それは綺麗なネックレスで、紫色の鉱石が綺麗にキラキラ輝いていた。


『ありがとう、お礼に前にほしがっていた、妖精の羽だよ。』

「おーサンキュー!」



物々交換を終えアストラスは私の後ろへ周りさっき貰ったネックレスをつけてくれた


「これ…私に?」

『そうだよ、キリカに必要なものだ。』



「それはね、アム鉱石という鉱石で作ったネックレス、お守りのようなものさ。」


「アム鉱石はあらゆる力を吸収する働きがあって、それをイブの器の力も
抑えられるように僕が加工して作った。」


『これで、1人外に出てもイブの器と
気づかれないよ。』




イブの器ってそんなに凄いんだ。
なんだか格好いいなー。


「でも、アス?こんなことして意味はあるのかい?前の…。」


『黙れダヴィー。』


そう言い放ったアスは少し怒ってる。


前に何があったかは私にはわからないけど
暗い過去でもあったのかな。










「じゃあバーイ!」


私達は少しくつろいでダヴィーの家をでた


控えめにダヴィーさんに手を振り、
歩き出した。



「これ、綺麗…。」

そう言い紫色のネックレスを撫でた。



『もし危ないことがあったらそのネックレスに念じるといいよ。助かるように導いてくれるよ。』




そうなんだ…確かにここはまだ田舎だけど
私の家は都会っぽいところだから、昼でも夜でも、危ないんだ。








『キリカ、これからは色んなことが君に
訪れるだろうけど決して逃げてはだめだよ
あと何かあればすぐ私にたよりたまえ。』




その時のアトラスの表情は暗かった。


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