君の味に落とされて。
着替えを始めていると、ノックもなくいきなりドアが開いた。
よかったYシャツ着たところで。
たぶん唯だろうけど。
「まだ着替えてたの純菜!先輩たちの劇、30分後に始まるから前の方取ろうよ!」
やっぱり唯だ。
「待ってあと2分…」
「もーっ、早く早く!」
唯に急かされながら着替えを終えて、メイド服をハンガーに掛けておく。
次着る人もここにあったらわかるよね。
「行くよ!」
「うわわっ」
ぐい、と唯に腕を引っ張られて体育館へと走る。
もう混んでそうな気がするなぁ…だって、玲於先輩が出るんだもん…。
階段をかけ下りて、体育館に入る。
「すご…想像以上だわ…」
「れ、玲於先輩効果…かな?」
体育館のなかは女子女子女子!
って感じのライブ会場みたいな空気。
混んでる…どころじゃないよこれは。
前の方の席はほぼ埋まっていて、空席は無さそう。