嵯峨野夢譚(さがのむたん)

嵯峨野夢譚62

馬を庵の手前でお止めになり、息を切らせて人をかき分け
荼毘だびのもとにたどり着きます。

雨脚が急に強くなってきました。人々は徐々に足早に去って
いきます。骨壺は夕霧様が抱えておられます。惟光様が傘を差し。
高僧も傘の中で読経されておられます。
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