~Lion Kiss~
次第に息が弾み、身体がのけ反る。

「あ、來也っ……」

來也が唇だけで微笑みながら私を見つめた。

「我慢すんな」

殆んど息だけで囁くと、來也は私の膝を割って身体を密着させる。

徐々に熱くなる身体。

それに伴い、浮かされたように頭の中が真っ白になっていく。

「マ、ヒル」

しなやかに動きながら、切なげに眉を寄せた來也がやがてギュッと眼を閉じた。

「ん、來也っ……」

「愛してる、マヒル」

大きな來也の身体は、私をすっぽりと包み込んでいて、私はそんな彼の身体に夢中でキスをした。

私を見つめる甘い眼差しに安心する。

「來也、もっと」

來也がクスリと笑った。

「可愛いな、お前」

そう言うと、來也は私の身体に顔を埋めた。

幸せで幸せで、狂いそうだった。
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