~Lion Kiss~
そして、私もスペアだったの?!

結婚してしまった愛する彼女の代わりに、私を見付けたの?

あの日、彼女が鍵を返しに来たあの夜、私を追いかけて来たのも、想いが通じ合ったと思ったのも、身体を重ねたのも、全部私を彼女のスペアとして傍に置いておく為だったの?

一度そう思うと、本当にそうだったのではないかと思えてならない。

あの温かい腕も甘い眼差しも、情熱的なキスも、全部彼女に向けられた叶わない愛なの?

私というスペアで、彼女への想いを吐き出していたの?

だとしたら……なんてバカなんだろう、私は。

カタカタと身体が震えだした。

もう……ダメだ、私……。

グニャリと視界が歪んだ。
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