~Lion Kiss~
私は目一杯顎を上げ、斜めから來也を見上げた。

大体なんなのよ。

なんで私はこんなイケ好かない男とこんなとこで過ごしてるわけ?!

「とにかくもう帰る。
二度と会うことはないと思うけど、お元気で」

私がそう言うと、來也は不敵な笑みを見せた。

「じゃあまたな、マヒルちゃん」

またな、じゃねーよっ。

……馴れ馴れしく呼ぶな!

私は振り返る事なく來也のマンションを後にした。


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