~Lion Kiss~
「可愛くねぇな。ここは普通『待ってて、來也』だろーが」

「イケメンモテモテ御曹司を待たすなんて、恐れ多くて」

言いながら、私は來也を押し倒した。

肘をついて身を起こしていた來也の身体が、ゆっくりと仰向けになる。

私は來也の胸に身を乗せると、彼の瞳を覗き込んだ。

「來也、頑張ってね。私も頑張るから」

來也は眼を見開いて私を見つめたけど、やがて呆れたように溜め息をついた。

「面倒くせぇ女だな、お前は。ややこしい事考えないで俺と結婚すりゃいーじゃねーか」

私はクスッと笑った。

「私もセネカ貿易株式会社が大切なの。今回のプロジェクトには、うちの会社の威信がかかってる。ダイヤモンド・オーロラホテルの寿司がマレーシアで一番だと、セネカ貿易株式会社の力だと、言わしめてやるわ」
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