俺だけ見てろよ。~幼なじみに恋してる~
そのうちに家に着き、姫乃をおろす。


「レオ……ありがと」


俺は返事をすることもなく、そのまま自転車を走らせた。


アイツの顔が……見れねーよ。


今見たら、


抱きしめてしまいそうだ。








「俺の気持ちに気づけよ」


って、責めるように強く言ってしまいそうだった。


怒っても仕方のないことなのに、今日ばっかりは自分の気持ちをコントロールできない。


今までできていたことが、できないのは……


泉に背中を押されたかもしれない。




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