切れた・・絆
七話

•••お披露目


心と未来のお披露目が行われた。

心は、佳希の時と違い、
入籍をさせられて。

未来は、名実とも
竜崎 未来となった。

社内や関連会社の人達から
まあ、可愛らしい方で‥‥
デキ婚‥‥とか‥‥

一部の方は、
前に、お目にかかった方では
ないような‥‥‥

あんな、子供みたいな子で
大丈夫なのか‥‥‥

副社長とは、合わない‥‥‥
と、さまざまな声が‥‥‥


そんな中、親父から紹介があり
二人で挨拶をした。

この会場には、
辻のご両親も
母・シェリルの姿もない。

母は、未来に会いたくない
と、言っているらしい。

父も決して、会いたい訳ではないが
仕方がないみたいだ。

だから、未来に対する態度は、
素っ気なく、温かみなど、
欠片もなかった。

これが、佳希なら
まったく、違っていただろうに。
と、思っているのは
俺だけで

未来は、終始ニコニコとして
嬉しそうに大きめなったお腹を
さすっていた。

未来は、悪阻も落ち着いたが
毎日、毎日ゴロゴロして
家の掃除も業者がして、
料理も何もしない、
嫌、きっと出来ないと思う。

でも、習ったり覚えたりする気は
まったくないようで、
いつも、外食かテイクアウトだった。

だが、俺は、何も言わなかった。
未来ちゃんの好きなように
させていた。
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