お伽噺の昼下がり
「くるみ!」

名前を呼ばれて正気に戻る。
あれ・・・またミルクのこと考えてたのかな。
頭がぼーっとする。

「くるみ!いるんでしょう?」

声がだんだん近づいてくる。
誰なんだろう。誰でもいいや。

「くるみ!聞いてた?」

声の主はお母さんだった。

「何が?」

「だから、暇だったら買い物行ってきてって言ってるの」

そう言うと同時に、お母さんから一枚のメモ。

『買い物リスト ・牛肉 ・牛乳 ・カレールー ・にんじん ・じゃがいも』

「今日はカレーよ。何をいくつ買うか、くるみなら分かるでしょ?」

「うん」

「じゃあ、よろしくね」

気分転換も兼ねようと、私はお使いを引き受けた。
お母さんからお金をもらい、近くのスーパーまで自転車を走らせる。
風は冷たく、更に向かい風が吹く。

「さっむいなぁ・・・」

寒さを身を以て体感しながら、私は買い物を終えた。
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