マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
「梁瀬さん、夕食どうされるんですか?」

奏ちゃんが訊ねてきた。
シモーヌが何を言いたかったのかは、とりあえす置いておく。

…キタ!

「アーデルハイトさんと摂ることになったか
ら、奏ちゃんはシモーヌと食べてきてよ。」

「あ、そうなんですか。私もヴィオラのジル
ベルトさんに誘われたんで、行ってきても大
丈夫ですね。丁度良かった。」

「ええっ?!」

「それじゃあ、シモーヌさんまた明日ね。」
(仏)

……スタスタと行ってしまった。


「どっどどどういう事?!僕が、他の女性と
食事に行くことで、奏ちゃんに動揺を与えて
みるんじゃなかったの?!僕が動揺させられ
てどうすんのさ!」(仏)

シモーヌに掴みかからんばかりにまくし立てた

「私もさっきそれ聞いて知ったばかりなの。
ジルベルトは事務局の同僚と付き合ってるん
だけど、女性をナンパするのは社交辞令、み
たいな調子の良い奴だし。」(仏)

はあ、とシモーヌはため息をつき、やれやれと額に手をやった。

ムム。
なんだそりゃ。

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