生徒会長と恋の罠
「やっぱりやめとくよ‥‥」
「その方がこちらも面倒ごとに巻き込まれなくて済むよ」
本音出てますよ、成瀬くん。
面倒ごとなんて失礼な。
「本当に巻き込むよ!」
「うるさい。沈めるよ」
「どこに!?」
嫌だったら早く仕事して、と成瀬くんお得意の冷たい目線をいただき私は手を動かし始めた。
彼なら本気でやりかねない。
「‥‥そうやって騒いでる方が、キミらしいよ」
「え‥‥?」
成瀬くんは相変わらず"いつもの”ポーカーフェイスでキーボードを打っている。
でも、
---カタカタカタ‥‥カタン、
「‥‥ミオはミオのままで大丈夫」
「っ‥‥」
成瀬くんの優しい声に、何だか泣きそうになった。