コールセンターの恋愛事情
しゃ、社長!?

わたしは驚いた。

こんな若い人がわたしの会社の社長だったの!?

てっきり40代か50代くらいのおじさんだと思っていただけに、驚きはなおさらである。

意外な社長の姿に驚いているわたしに、
「須知紬さんのご自宅であっていますでしょうか?」

名取社長が聞いてきた。

「えっ…ああ、はい、そうです…」

そう答えたわたしに、
「そのままでいいから話を聞いてください」

名取社長が言った。

話って、何の?

もしかして、クビ…とか?

そう思って名取社長からの話を待っていたら、
「今回の件は手違いだったとは言え、本当に申し訳ありませんでした」

ドアスコープから名取社長の姿がいなくなったかと思ったら、彼は深々と躰を2つ折りにして謝っていた。
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