コールセンターの恋愛事情
「そ、そうなんですか?」

そう言ったわたしに、
「事件の償いが部署を潰すことなんてあんまりじゃないかと言うのが反対理由なんだそうだ」

辻本さんが言った。

そ、そんな理由なんですか…。

「社員全員の署名が社長室に届けられたその結果、コールセンターは存続。

俺たちは他の部署へ飛ばされることなく、またのんびりとできる訳さ」

辻本さんはワハハと豪快に笑った。

えーっと、笑うべきなのかどうなのかよくわからない…。

でも結果的にはコールセンターは廃止されなくて済んだようだ。

「よかったですね」

わたしは言った。
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