好きになっちゃダメな人。
“次は○○〜、○○〜”
ドアが空いた途端、男の人に腕をつかまれ
電車の外へ出た。
降りた人が少ないからかホームはガラガラだった。
男の人は近くの空いてたイスに座らせてくれた。
座っても足が震えてる。
「大丈夫?って大丈夫じゃないか....
ちょっと待ってて。 」
そう言うと男の人はどこか行ってしまった。
ひとりになるのが少し怖い。
必死に涙を抑える。
「ごめんねひとりにして。
はいどーぞ。」
目の前に差し出されたココアを受け取る。
「ありが...とう。」
涙が出てきた。止まんない。
「...ごめんなさいっ。」
なんかピーんと張ってたものが緩んだ感じ。
「ほんとにっ....怖かった....。」
男の人は何も言わず隣に座り、
ただ黙って隣にいてくれた。