フリージアとアスチルベ



先生は私たちを体育館まで連れていくと、先生らしき人たちがいる一番後ろの列に座った。


「担任の先生誰だろうね~」

「そうだね。
面白い先生がいいよね。」

「そうそう!
学校行事とかに力入れてくれる先生!
私の中学の担任その辺全然やってくれなかったからさ~」

「そこ大事だよね。
それは辛いな、いい先生に当たるといいね。」


理湖ちゃんの反応に思わず笑っていると、前の列に座っていた柊くんが振り向き、「おまえらうるさすぎ」と呟き、前を向いた。

理湖ちゃんはその言葉になにか不満なのか頬を膨らまして黙りこんでしまった。

時間になったのか会場が静かになるのを待っていたのか、入学式は静かな雰囲気で始まった。

理事長は想像してたより優しそうな雰囲気があり、あいさつも短く済ませてくれた。
いくら椅子に座っているとはいえ、長話ほど辛いものはないから。

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