それは危険なラブミッション
『あまり待たせるなよ』
「分かったわ」
何とか電話を切り、大急ぎでシャワーを浴びる。
余計なことを考える暇もない。
手早くメークを済ませ、夕べのうちに一応は選んでおいた黒と白のギンガムチェックのカジュアルワンピに着替えて部屋を飛び出した。
けれど、マンションの前には、いつもの黒いリムジンが見えない。
あれほどの存在が目につかないはずもなく……。
どこだろうかとキョロキョロしていると、思わぬところからルイが姿を現した。
白いBMW。
リムジンじゃなかったのだ。
「起きて20分でその完成度なら、なかなかのものだな」
「えっ……」
起き抜けの電話だと気付かれていたということだ。
「俺との約束があるというのに呑気に寝ているというのだから、大した度胸だ」