それは危険なラブミッション

「好きというよりは、憧れか」

「憧れ?」

「本能のままに生きている動物への」

「本能の、まま……?」


ルイはもしかしたら、いろんなことを我慢しているのかもしれない。
ふと、そんなことを思った。

大企業のトップ。
それは、私なんかには到底想像もつかないほどの重責。
飄々(ひょうひょう)とした表情の裏では、とてつもなく大きなものを抱えている。
だから、自由に生きる動物に憧れを持つのかもしれない……。


「弱肉強食こそ、俺の進む道だ」

「……え?」

「強い者だけが勝つ世界」

「…………」

「何だ?」


押し黙った私にルイがポカンとする。


「心配して損した」

「心配? 誰のだ」

< 141 / 368 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop