遥か~新選組桜華伝~
そんな望み、許されるはずがない。
私は化け物だもん。
命を奪ってしまうかもしれないのに、一緒にいちゃいけない。
わかってる、わかってるんだよ。
沖田さんを傷つけないために離れる。
そう、決めたでしょ?
遥空の後ろを歩きながら、自身に言い聞かせていると。
ふいに──。
ビュウッと強い風が髪を揺らす。
「………っ」
優しい香りが鼻を掠めたとともに、後ろから強く腕を掴まれた。
え……?
遥空に操られていた、私の足が止まる。
この匂い……。
知ってる。
私の大好きな、あなたの匂い。