♡放課後みすてりあすいーつ!♡

「ミィ、本当に燕くんが校門から出たの、見てないのね?」

「見てないよ!あたしの記憶では100%ない!なんなら証拠に今まで校門から出てきた生徒、全員名前学年出席番号言おうか?!まず最初に出たのが三年六組の吉見(よしみ)……」

「分かった分かった分かった!!ミィの記憶力は信用してるよ、疑ってるわけじゃないから!!言わなくていいから!!」

美色なら本当に全員言いかねない。

一度見聞きした物なら大概全て覚えられる美色が絶対に見てないって言うなら、燕くんはここを通ってない。

「で、綺鳴がこれからうちに来ないかって言ってたの」

「ふむふむ、確かに燕くんの部屋とか私物とか見れば何かわかるかもしれないし……」

「うん、それとこれからどうするか、綺鳴と作戦会議も兼ねてね」

「美男子高校生の部屋かぁ……えっへへ〜♡」

「ミィ?目がヤバいよ?」

美色の目が変な色に光る。

前にも言ったけど、美色は本当に美形に目がない。

恋愛対象じゃなくて、価値のあるお宝を狂ったように愛でるような感じで。

「じゃ、行こっか。綺鳴から地図の画像も送られてきたし」

噛みまくって味のしなくなったガムを包み紙に出し、ポケットに入れ、私達は立ち上がった。




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