いじめと復讐
幸せに訪れた影
私は、井上夏美(いのうえなつみ)。
クラスでは派手グループに属している。
年中いじめしてまーす☆

今のターゲットはクラス一の地味子、大沼まつみ。

『ちょおっと、まつみ。今日はこれやって!』

グループ1のいじめ魔、葉桜椎奈が言う。

そこには、今日の体育でブラ無しで走ると書いてあった。

『えっ?やだ。』

胸が人以上に目立つまつみは、泣きながら訴えた。

『やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。』

『何が言いたいの?あったまおかしいよ?いいじゃん。男子の目があんたに向くわよ??え?それでもやだ?ふざけんなよ。』
馬山アリサが言った。

『やってね??』
私が言うと、
『うん…』と、まつみは言った。



始礼が終わり体育の時間になる。

隣クラスの男子はどう反応すんのだろ。

うわっ。階段を降りるまつみの胸すげえ揺れてるわ。



『なあなあ、あのメガネ女の胸すげえ揺れてる』

『ちょっと触りてえ』

『地味女の胸?』

『そうだよ』

『わざとぶつかろうぜ』

男子がそう言っているのを見て椎奈は吹き出した。

『ねえねえ、見てあれ。』

なんと、まつみがヤンキーに絡まれている。

『おい。おまえ。その体操着脱げよ。』

『嫌です。』

『俺らが相手のいないおまえに快楽与えてやんだよ?感謝されてぇよ』

『感謝なんて…』

『ホラホラ。もう。男子トイレに連れてけ』

『あ、あ、あ』

みんな見てみぬふり。
だってヤンキーに絡まれたらやだから。

私達は見に行くことに。


『や、やめてえ』

『は?やめねえよ。ほら脱がせろ』

『おう!』

『でけえ胸だな。もう上も脱いじまったし、下も脱がせろ』

『あいよっ』

裸になったまつみの、服を取り上げ、鍵を外からとびらによじ登ってつけた。


『おい。なんで裸なんだって言われたら、お漏らしして、体操着インしちゃってて…って言えよ。』

『写メとろーぜ』

一人の男が言うと、ボス(斎藤聖也)がスマホで写メった。

『もう…。やだ。』
涙声になるまつみをみて大爆笑するみんな。

しかしーーーー

『かわいそ。』

そう小声で私は喋ってしまった。


教室に帰る途中。

『ねえ、さっき夏美かわいそって言ってない?』

『言ってな、ないよ』

『でもさ、椎奈。空耳とは思えないんだよね。』

『空耳だよ!空耳』

『あんた、あたしたちにうそつくの?』

え?

『これ、ほんとたまたまなんだけど、ボイスメモ』

そう言って椎奈が男子グループのボス、斎藤聖也のスマホを出す。

『おい。なんで裸なんだって言われたら、お漏らしして、体操着インしちゃってて…って言えよ。』

『写メとろーぜ』

カシャ

『てか、まじうけるんすけど。』

『聖也!もっとやっちゃってえ。でも、暴力はやめときな』

『何すんの?』

『水かけるとかさあ』

『かわいそ。』ほんとに聞こえないはずだったのに。


『どお?これでも言ってないって言う?』

『ごめんなさい。』

『いやいや。そんな簡単には許せないよ。てことで、今頃、おもちゃにも飽きたし、次のおもちゃよろしく。』

『え?ウチラ友達でしょ?』

『やっだー、友達なんて。裏切った奴に友達なんていないから!』

『そう!』

『てことで。次のおもちゃよろしく。』









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