Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
七倉さんに、そんな顔をさせているのが自分だってことが信じられなくて、
七倉さんの顔に手を伸ばして、確かめるように、その頬に触れる。
七倉さんは、ハッとしたように目を大きく見開いた。
「そんな目、しないでください」
頬を撫で、手を伸ばして七倉さんの頭を撫でる。
七倉さんは、黙って私に身を委ねた。
「駄目なんて、そんなわけないじゃないですか。いつだって私は、七倉さんの目を、声を、そのまっすぐな心を求めてて」
一目、あなたを見たときから
、
「今日のライブだって、私はずっと七倉さんにドキドキしっぱなしで。凄いなって」
一瞬で心を奪われて、
「病室では、立つことも、指を動かすことだって難しかった人が、ステージで光を浴びて、しかも自分が作った曲、自分の演出で、堂々と歌い、踊ってる」
あなたを知って、もっとあなたが好きになった。
「眩い光も、割れんばかりの歓声も、見つめるたくさんの熱い眼差しも、全部、七倉さんにあって。凄いなって。本当に七倉さんは凄いなって、そう思った」
自分が諦めない限り、限界なんてないんだって、七倉さんが教えてくれた。
「ここに来るまでの痛みも、努力も、力に変える七倉さんに、私の方こそ勇気をいっぱいもらいました」