Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
決して逸らすことなく、真っ直ぐに七倉さんを見つめた私は、
「私も七倉さんを愛しています。七倉さんのそばに、いさせてください」
そう答えた。
その瞬間、七倉さんの広い胸の中に閉じ込められていた。
「ありがとう」
私を強く抱き締める七倉さん。
「もう二度と、君を手放したりなんかしないよ、雛子」
息もできないくらいに苦しくて、言葉がでない私は、『はい』と答える代わりに、七倉さんの背中に腕を回した。
もう煩いくらいのシャッター音も聞こえなくて、
眩しいフラッシュライトも見えなかった。
七倉さんの火傷しそうなくらいに熱い体温と、
どくどくと脈打つ鼓動だけを感じていた。