Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
小バカにしたように、梨央が笑った。
そんな生意気な表情を、悔しいけど可愛いと思った。
「綺麗だな」
「でしょ?」
俺の言葉に、無邪気に笑う梨央。
「意外と鈍いな」
「はぁ?どういう意味?」
俺の言葉に、般若の顔になる。
「下界がじゃねー。お前が綺麗だつってんだ」
般若の梨央が、今度はトマトみたいに赤くなる。
「バカ!なに言ってんの!」
動揺する梨央が、とてつもなく可愛い。
「やっぱ最高だな。恋愛って」
「あんたが浸ってどうすんの。私に恋愛は最高だって、教えてくれるんでしょ?」
その細い腕で、また俺の背中を押す。
梨央の手の感触を背中に感じて、がらにもなくドキドキした。