Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
「どうしたんだよ?俺、亜理紗のことを誰かの代わりとして見たことなんかないぞ?」
私の涙の意味を、理解できない陽希。
モテるのに、本当に鈍い。
「一緒になんか行かない。だって私は陽希のこと、男の子として意識しちゃうから」
「え?」
陽希の表情が固まった。
「だから。私は陽希のことが好きだっていってるの。バカ陽希!」
私の言葉を理解したのか、陽希の表情が徐々に困ってゆく。
今、ここで陽希に告白したのが雛子だったら、陽希は最高の笑顔になったんだろうな?
そんな風に考えて、悲しくなる。
陽希は「ごめん」って謝った。
やっぱりね。
私なんか、陽希にとったら女の子じゃないもんね。
「冗談だよ」って、誤魔化そうと思ったら、
「今すぐ亜理紗の気持ちは受け入れられないけど、やっぱり俺と夢の国に行かないか?」
真面目な顔で、陽希が言った。