Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~
「似てる……」
呟いた私の声に、亜理沙が反応する。
「似てるって、なにが?」
「この歌。この前話した目力ハンパないイケメンの声に似てる」
似てるって言っても、七倉さんのは話し声。今聞いてるのは歌声だから、比較できないかもしれないけど。
「うん。似てる」
そう確信した。
私の言葉に嬉しそうに目を輝かせる亜理沙。
「へー。そっかー。雛もSoul Loversの歌、気に入ったんだ」
コンビニでパンとジュースを買うと、駅前のベンチに2人並んで座る。
ぺりっとチョコパンの袋を破って口に入れる私の横で、亜理沙はスマホをいじって、さっきコンビニで聞いた曲を流した。